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管理職の心構え
 
(その4)信念を伝える

2019.8.14

管理職というのは担当する課や部の経営者です。
いわばそのセクションの社長ですから社員(部下)に自分の信念や考え方を示さなくてはなりません。
「信念」というと大仰に感じるかもしれませんが、要するにこれまでの経験で培ってきた仕事の仕方や自分の考え方です。
人はさまざまな体験を積んで成長していきます。しかし単に何かを体験しただけでは大きな成長はできません。体験したことを振り返ることで、自分なりの仕事観や人生観を築いていきます。
今度の仕事で上手くいかなかったのはなぜか?この仕事で自分は何を学んだのか?これからどういうやり方をしたらよいのか?そういったことを折に触れ反省してみます。
振り返りによって「体験が識見」に変わっていくのです。

また仕事そのものの反省だけではなく、自分はどういう人間であるか、どういう働き方や生き方をしたいのかといったこと、つまり自分自身の生きざまを確立することも部下を指導する管理職としては大事なことです。
信念や考え方というのはいろいろな人や仕事を通じて自分なりに身に付けた基本スタンス、いわば仕事を進めていく上でのセオリーです。

仕事の進め方であれば、例えば事前に計画を立てる、仕事のプライオリティを評価する、最短コースを選ぶ、重要な業務はフォローアップ(PDCAサイクル)することを習慣にするといったようなことです。

考え方であれば、例えば主体性を持って仕事に向かう、自分の目標をきちんと設定し日々努力する、メリハリの付いた仕事の仕方をする、人に思いやりを持つといったようなことです。
こういう生き方考え方をいろいろな節目に自分に問いかけ自分のものとしていきます。

そしてそういう信念や考え方はできれば書き留めて置くことが肝要です。
そしてその内容をことあるたびに部下に繰り返し何度も伝えるのです。
会社の仕事はチームで進めるものですが、管理職はその組織の社長ですから部下はいつもあなたを見ながら仕事していきます。部下にはリーダーであるあなたの考え方を理解してもらわなくてはなりません。
そのためにはそれを伝える言葉が大事です。
しかし部下は一度聞いたらわかってくれるわけではなく、何度も本気で繰り返さないと伝わらないものです。
ことあるたびに反復連打し、「上司はまた同じことを言っている」と思われるくらい繰り返し伝えることが大事です。
またそうしたことを幾度も伝えることで自分のなすべき役割を再確認し、自覚することにもつながります。
そのような仕事の進め方、考え方は周囲の優れた先輩たちに学ぶことも大事ですが、やはり一番大きいのは自分の経験からの学ぶことです。
経験から生まれた言葉は部下の気持ちを動かします。

 




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