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管理職の心構え
 
(その14)素のままに対応する

2020.7.15

人は誰しも、自分のことを他人には良く見せたいものです。
「仕事ができる人に見られたい」「少しくらいのことには動じない人間に見られたい」など。
「自分はこんな人間になりたい」という目標を持つことは大事なことです。
より高い目標を設定することで、人は成長できるからです。
しかし自分のことを実際の実力よりも大きく見せようとしても、それは無駄なことです。
いくら背伸びをしたところでその人がどんな人間かは周囲はお見通しです。
毎日同じ職場で一緒に仕事をしているわけですから、どの程度の実力でどんな性格かは、おおむね周囲の人は知っています。
ですから無理に演技するのではなく自分流に自然に振る舞う方がいいのです。
そういう自然体が大事なのは、職場の人たちに限らず、お客さまに対しても同じです。
お客さまの場合は、同僚よりは一緒にいる時間が短いので、最初のうちでしたら演技は通じるかもしれませんが、長いつきあいになれば、やがて本当の姿はわかってきます。

家庭に問題があったり身体の具合が悪かったりしたときなどもあまり無理せず周囲に打ち明けたほうがいいです。どんな人でも悩みを抱えているものですから素直に話したら相談に乗ってくれたり手助けしてくれます。
そもそも自分を偽ったり隠し事をしていることはつらいことです。本当の姿を見せないようにするために、四六時中、気を張っていなくてはいけないし、一度取り繕うとさらに取り繕くらなくてはなりません。
それよりは、周囲が自分のことをどう見ていることを気にせずに、素のままの自分流の生き方をするほうが楽なものです。
ですから怒りっぽい人は怒ったらいいですし、褒めることが好きな人は褒めたらいいでしょう。
それより自分に期待されている役割をきちんと達成しよう、お客様に貢献しよう、部下を成長させようといった志を持つことのほうが大切です。
そういう志さえしっかり持っていれば周囲の人は理解し、付いてきてくれます。

わからないことについては知ったかぶりをせずに、正直に「わからない」と言えばいい。
ほとんどの人は、そういう自分を受け入れてくれるものです。なぜなら人は、自分の弱さをそのままさらけ出せる人に好感をもちますし、同じような悩みを抱えているものです。
そうやって素の自分をさらけ出してもなお「あの人は素敵だね」と周りから言ってもらえる人になることが大事です。
等身大の自分を自然に表現しても「あの人は素敵だね」と言ってもらえるような誠実な人間を目指したいものです。
偉くなって急に格好をつけ出す人もいれば偉くなっても腰の低い人がいます。
地位が高くなったとたん尊大な態度になる人を見ると、心底がっかりするものです。
「所詮、この人はこの程度の人だったのか」と思うからです。
逆に偉くなっても腰が低い人は「何て謙虚な方なんだ」と、敬意を表したくなります。
素の自分で勝負できる人を目指したいものです。

 




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