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捨てる仕事を決める  出ない、会わない、読まない

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仕事のパレートの法則
主として経済学で使われる用語で「パレートの法則」というのがあります。
即ち「富の8割は2割の人に帰属する」といった「8割2割の法則」のことですが私は「仕事のパレートの法則」もあるのではないかと考えています。
つまり「重要な仕事2割をやればその人のかかえる仕事の8割が達成できる」ということです。
会社にはやたら多くの仕事があり、重要な業務もあるが取るに足らない雑用も数多くあります。
そんな中で全ての仕事をやっていたのでは時間がいくらあっても足りません。
もちろん雑用であってもしなくてはならない業務もあるので、いかに最低限のインプットでどの程度の完成度で済ますかを良く考え、もし他の人にしてもらえる業務であるなら極力自分がしないことです。
仕事を分類すると、今やる仕事、後でやる仕事、自分がやる仕事、人にやらせる仕事の4区分があり、仕事が発生したときに大事なことは自分がやらないで済ますということです。

「会議に出ない」「人に会わない」「書類を読まない」
会議に出るか出ないかということは極めて重要なテーマで、私は、会議は出なくてすむものはできるだけ出ないようにしています。もちろん、仕事というのは、チームで連携して進めることが多いですから、会議に出ないというのは難しいことではあります。
しかし、よく同じ会議に自分と同じ組織の人が2人も3人も出席していることがあり、そんな時は、自分は欠席し、出席した人に後から結果を聞くということで会議時間をいただくことができます。
また、人と会って話をしなくてはならない仕事か電話やメールで済む仕事かは慎重に考えなくてはなりません。出かけていって人に会うとなると多くの時間が必要になるからです。
私はいくつかの政府の審議会の委員をしていますがが、事前に役所の方、例えば課長と担当者の2人が事前の説明に来たいと言われることがあります。私は、ほとんどの場合、断って関連の資料をメールで送ってもらい、資料を読んだあとに電話で話を聞くことにしています。もし来社してもらって、事前説明を受けることになると、国のため働いている有能な官僚の方2人の往復時間も入れ、2時間半か3時間を浪費させることになるからです。この例などは人に会わずに済ませられる話です。
また、私のところにアポイントをとって訪問されるケースで3人、4人で来られ、その中で最初から最後まで一言も話さない人がいて何のために来たのかと思うことがあります。
先日も私に効率的な仕事の進め方の講話をして欲しいという会社があり、そのときはなんと5人で来社されたのにはびっくりしました。そのような依頼なら来るとしてもせいぜい2人でしょう。そんな会社には効率化のネタが山ほどあるに違いないと思いました。
この用件は本当に相手に会わなくてはならないのだろうか、メールを上手に使って対応したら済ませられるのではないだろうかなど良く考える必要があります。
また、私は回覧されてくる書籍やレポートについても何を読むか、読まないかを決めています。新聞、雑誌、レポート、これらを少しずつでも読んでいたら時間はあっという間になくなります。自分に与えられた時間は少なくそれほど重要でないものは極力読まないことです。私は自分の書類箱に訪れる書類の50%は読まなくてもいいものだと思っています。
ここで言う「会議に出ない」「人に会わない」「書類を読まない」という「出ない、会わない、読まない」という考え方は、ある意味で大変危険なことであり相当慎重に考え判断しなくてはなりませんが、このことによる時間増大の効果は驚くほど大きいのです。

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