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ワーク・ライフ・バランス: 2010年9月アーカイブ

人に会うことは必要か

私は政府の審議会の委員をしているが、しばしば審議会の開催される前に官庁の方に事前の説明をしたいと言われることがある。私はほとんどお断りしている。
そうしないと彼らは霞が関から浦安の私のオフィスまで来て説明して帰る、すなわち1人2時間半、2人で5時間、国家のために働いている人が貴重な時間を費やすことになる。審議会の委員は10人もいるのだ。
また最近、私に講演依頼のためある会社が5人も来社したことがある。そのうち3人は最初から最後まで一言も発言しなかった。その会社から往復すると3時間もかかるのにである。講演依頼のため5人も来る必要がどこにあるというのか。せいぜい2人だろう。
私にとっては1時間面談するよりメールで趣旨や場所、時間など伝えてきてもらったほうが記録で残っている分メールの方がありがたい。
その仕事をするのに本当に人に会わなくてはならないかはよく考えなくてはならない。ひょっとしたら丁寧なメールや電話で済むかもしれない。
それができたら2時間とか3時間とか自分の時間が増えるのだ。
私は投資信託を購入したがある銀行の営業マンは月に一回1時間私にアポイントを求めてくる。いろいろ話をして帰るのだが有益な話が少なく1時間は私にとって迷惑なので先日もう来ないで欲しいと断った。
一方、ある証券会社の営業マンは滅多に来社しないが貴重な情報をメールや郵便で送ってきてくれる。
3か月も来ないのでそろそろ来て欲しいと思っていると顔を見せるが用件が済むと30分で帰ってします。私にとってはありがたい営業マンである。
先ほどの銀行の営業マンは「私は何人ものお客回りで忙しい」が口癖だったがそのお客のひとりである私にとって彼の訪問は迷惑なのである。
私の欲しいのは的確な情報であって営業マンに会うことではない。


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