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教育: 2011年4月アーカイブ

自己研鑽は自腹で

私は20代30代のころ社内研修はもちろん社外の研修にもよく出かけていった。
社外の研修は会社がその費用を出し渋るので、しばしば自腹で出かけていった。自分でお金を払うことになるとなんといっても意気込みが違う。
まずどんな研修がいいのかどんな講師がいるか徹底的に調べる。そして自分が投資したお金の元をとろうと必死に講師の話に聴き入り、自分の仕事や自分の人生に何か役立つものはないかを見つけようと考え抜く。
私は40代のころは苦手な英語をマスターするため50万円ほど投じて英語ニュースを毎週送ってもらい学習したが仕事で英語を使う必要があったのである意味必死であった。
この費用を会社の出してくれた研修なら用事があれば、欠席したり、遅刻したりしても平気で、講師の話もなんとなく聴いてしまうことが多い。
私は現在、東レ経営研究所で人材育成の仕事をしているがその中に「次世代経営者育成塾」というのがあり、企業の40歳代の集まりで、2週間に1回の計8回開催している。
受講生の中でひときわ熱心な人はやはり自腹で参加した人であり自分で払っているものだから毎回出席するしグループ討論には積極的だ。
ただ面白いのは自腹で参加した人が会社にそのことを言わないケースが多いことだ。
「研修に行くってずいぶん余裕があるね」とか「そんなことをする暇があるなら会社の仕事をしたらどうだ」などと評価する上司がいるからのようだ。
もちろん人は仕事を通じて伸びてはいくが仕事以外の経験やこのような異業種交流もその人の幅を大きくしてくれることがある。
現実の職場の多くはまだまだ人を育てようという視点に欠けているようだ。


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