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社会: 2011年7月アーカイブ

浜岡原発全面停止

多くの人が「脱原発」をいいはじめ今の状況では反論する人はいないというか口に出せない状況である。今回の「フクシマ事故」によって原発の増設は長期にわたってできないだろう
事故のためアメリカやドイツなど原発ができない国が多い中、フランスと日本がいわば敵失でその存在感を高めてきたが今回の事故でほぼ終わった。
私は大げさにいえば1000年に一度起こるかという今回の地震と津波と原子炉(この3拍子そろった場所は世界に日本とカリフォルニアしかないが)により津波の怖さもさることながらいまさらのように原発の恐ろしさを感じた。
そして今回、政府は浜岡原発の停止を中部電力に要請し中電はそれを受け入れた。
私が中電の社員だったら割り切れなさを感じるし、仮に役員会が政府の要請を即座に受け入れたら私が中電の株主なら株主訴訟を起こしたくなる。
もともと原発へのシフトは石油依存からの脱却を国是に政府が決めてきたことで、昨年も民主党政権はCO2削減のため2030年までに14基の原発増設を計画したのだ。
どこの電力会社が自ら喜んで原発を導入しただろうか。原子炉1基に巨額の資金と20年以上の歳月をかけ、住民への説得や資金提供をし、そして出来上がってみればトラブルシャットダウン、稼働率は5割、中間貯蔵施設もなかなか実現しないという苦労の連続、おそらく電力会社で原発を心から推進したいと思っている会社はなかったと思うし、このような事業は国がやるべきものではないか。
30年間で東海地震の起こる確率が87%などということは以前からわかっていたことだし津波の高さがどれくらいまで想定されるかは過去の事例を研究すればわかることだろう。浜岡に原発設置を決めたとき(福島もだが)政府はそれをどういうことで許可したのか。
それに87%は止め、数%なら止めないということは論理的に正しいのか。
いまさらとはいいながら電力会社の責任ばかりとは言えないだろう。


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